【PS3】The Last of Us(ラスト・オブ・アス) レビュー
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-06-20 |
価格 | 5980円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:サバイバルアクション ■ プレイ人数:1人(オンライン:2〜8人) |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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5pt | 5pt | 4pt | 5pt | 5pt | 5pt | 2pt |
98pt
GOOD!
中級でクリア済み。
プレイして感じたのが予想していたサバイバルなゲームではなく、ストーリーがしっかり練られていてアンチャーテッドのように遊んでいながら映画を見ている感覚になるのは流石NAUGHTYDOGの作品だと思いました。
ストーリー、世界観がいいです。21世紀少年みたいに人が住む隔離地域あり、軍が実権を握り民衆を支配しています。軍に反発する組織が在り人々も不平を日々口にしている。食料不足のため人の心は荒み、そこの描写がリアルに描かれています。隔離地域外はまさに世紀末、北斗の拳状態です。
プレイ中は完全にシームレスのため、止め時がわからなくなります。中盤以降ストーリーの先がだいたい見えてくるのですが、それでも先が気になってなかなか止められませんでした。
キャラがよく喋ります。そのため場の臨場感や個人の感情がうまく表現されてます。ジョエルとエリーがお互い理解し合っていく過程はドラマや映画を見ている気分になります。
アンチャーテッドみたいに撃ち合いの戦闘が多いのかと思ってましたが、実際はメタルギアほどではないですがステルスゲーです。音を立てて注意引いたりと敵に見つからないように数を減らして有利に戦いを進めて行く形となります。なのである程度戦略性を考えることができ初プレイでは飽きはきませんでした。逆に開幕先制で銃をぶっぱすると発射音で敵が凄い寄ってきます。
感染者の戦闘はバイオ等と違い、感染が進んだ相手に捕まれば問答無用で即死というのが人間が非常に弱い存在に描かれているのが良かったです。でも結局武器を持った人間が一番怖かったですけど。
BAD/REQUEST
ステルスゲーした方が戦闘が楽になる場合が多いので銃弾をあまり消費しないのです。銃器は装填数等改造できるのですが工具を拾う必要が有り、工具は中盤以降で拾えるので前半は弾が余りまくりでした。
後は中盤以降、エンディングがどうなるのかある程度予想がついてしまうこと
それくらいです。
COMMENT
自分が今年買ったソフトの中では文句なく一番良かったです。この後でるソフトでこれを超えるのはあるかなーと思ってしまいました・・・それくらいよくできてます。
アンチャーテッド好きな人は絶対楽しめると思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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5pt | 5pt | 4pt | 5pt | 5pt | 5pt | 4pt |
98pt
GOOD!
アンチャーテッドのノーティが開発しただけあって、グラフィックはPS3最高レベルです
というか、他社のソフトを見る限り本来PS3じゃ無理なレベルのグラフィックだと思います
定評のある水の表現はもちろん、人物から背景、特に建築物の描写は凄いの一言
森や湖といった自然環境の表現もすごいです
場面によっては本当に実写に見えるくらい
というか、これがPS4の映像だと言われても信じてしまうかもしれません
それくらい、グラフィックについては満点以上、5以外の評価はあり得ないといっていいでしょう
これが満点でなければ何が満点なんだという話です
余談ですが、ノーティ作品の欠点である女性陣が軒並み不細工という点、今作では克服されてます
このタイトルはアンチャーテッドのようなTPSと違ってサバイバルアドベンチャーのようなジャンルです
ただ何も考えずに撃ちあうだけではあっという間に弾が無くなり、敵に囲まれて死ぬだけです
初代バイオハザードやMGSのような、生き抜くために隠れながら背後から急襲したり、撃ち合いは最小限にしなければいけません
(難易度を最低にすれば撃ちまくって進むことも出来るのかもしれませんが)
FPS/TPS全盛の今の時代にあってこういうシビアなゲームデザインは久しぶりな気がします
サウンドに関しては、音楽よりむしろ環境音に比重を置いてるように思います
イベントシーンではドラマに合わせた叙情的な曲が流れまるが、ゲーム中では静かなので却って緊張感が高まります
近くに敵がいる時はまたさらに緊張感を煽る効果音が流れるのでスリル満点です
オープンフィールドではなく一般的なFPS/TPSと同じステージ方式ですが、ステージ間の境目がなくシームレスで、ステージによっては迷うほど広大だったりします
アンチャーテッドもそうでしたが、ゲーム開始時に少々ローディングで待たされますが、それが終わるとゲーム内では一切ローディングなし
快適すぎて止め時を見失ってしまいます
操作性について指摘される事が多いですが、武器の切り替えや回復アイテムの使用が一般的なTPSと比べると少々時間かかります
ですが私からすればこれが逆にリアルで、武器の切り替え中、回復中ですら敵に襲われる緊張感と隣合わせでとてもスリリングでした
グラフィックはとても素晴らしいですしゲームとしてももちろん面白いのですが、何よりも特筆すべきはその映画のようなストーリーと演出でしょう
エンディングは好みに寄って賛否両論ありますが、私には素晴らしいストーリーでした
ジョエルとエリーの関係が徐々に変化していく様子が最大の見どころだと思います
この2人を核にした様々な人間ドラマがとても素晴らしく
洋ゲーはグラフィックはいいけどストーリーはいまいち、なんて偏見持ってる方は是非遊んでほしいと思いました
BAD/REQUEST
倒した敵の仲間が、その敵の死体を見ても特に無反応なのはどうかなーと思いました
NPCに無反応なのはゲーム的にストレスになるので、ってことで理解できるのですが
MGSだと死体も隠さないと発見されたり警戒されたりするので、次回作はそこらへんも作りこんで欲しいなと思いました
あと2-3回ですが、チェックポイントが1つ巻き戻りました
些細な事ですが、多分バグだと思います
COMMENT
プレイ時間16時間(ゲーム内のプレイ時間なのでリトライ等は含まれず)、フルHD液晶テレビでプレイ
怪物を倒すホラーゲームだと思ったら、涙なしでは遊べない切ないストーリー、そして何より怪物より人間の方が恐ろしいというゲームでした
今年最高の一本であり、PS4時代を目前に控えたPS3時代の集大成といえる傑作です
ゲームとしての面白さ以上に素晴らしい映画を見たような濃密な時間を味わえました
休みを利用して一気に10時間もプレイしてしまうほどに夢中になりました
これだけの美しく非現実的でありながらリアルな舞台、フィールドを作りあげてその中で濃厚なストーリーを展開する、というのはゲームでないと出来ないことかもしれません
PS3でここまでやってしまうノーティがPS4では一体どうなってしまうのか、恐ろしくすら感じます
Amazonレビュー
レビュー日: 2017-03-25
いやぁ,おもしろい。4回はやり直したね。
GOOD!
ストーリーモードで第三弾DLC「Grounded」以外の全難易度クリア、マルチは120週分やっています。DLC第二弾「LEFT BEHIND」プレイ済み。米国で発売されたコミック版の前日譚も買いました。
<素晴らしいストーリーテリング>
剣と魔法の世界でも、遠い国の戦場でもなく、2013年夏に崩壊した現代アメリカという生活感のある世界設定。オープニングからぐいぐい引きこまれます。
表情や演技、世界の見せ方がこんなにも合致していれば、台詞が少なく、省略が多い脚本でも伝わるという好例だと思います。ありきたりな題材なのに、面白い。
そしてBGM、すごい。雰囲気出してる。たぶん、プレイ中はストーリーに夢中で気が付かないと思います。それぐらい裏方に徹しています。それなのに、ラストシーンが終わってスタッフロールに切り替わったら、プレイヤーが感じるであろう複雑な思いを表現する旋律が……!
<メリハリのあるグラフィック>
遠景は低解像度でぼかし、自然に目が行ってしまうポスターや写真立ての写真は高解像度になっており、グラフィックにメリハリがあります。
人物の表情は、CGアニメーターが手作業でつくっていったそうです。非常に自然。主人公たちとその他大勢で、力の入れ具合がぜんぜん違うというゲームが目立つ中、ほとんど違和感がありません。敵の出現数、NPCの出現数が必要最小限に絞られているからだと思います。
<バラエティがありながらも統一感のある雰囲気>
夏から始まり、春までの一年間で、アメリカを横断する物語です。放棄された街、雪山など、風景の変化はバラエティに富みます。同時に、風景の移り変わりや季節の移り変わりが、物語の中でしっかりと表現されており、全体的な調和が失われていません。雰囲気が本当に良く出ています。ゲーム全体としての統一感があります。
<アクション周りの細かい芸>
壁際に身を潜めるときの動きや、走りながら物を拾ったり、銃をリロードしたり、吹雪の中を移動したりなど、どれも動きの芸が細かい。細かいだけじゃなくて、そのアクションひとつひとつが自然です。没入感を高めてくれる要素だと思います。
<パターン攻略も可能だが、ちょっとしたミスで乱戦になる>
戦闘パートは、基本的に、ステルス状態から始まり、発見されると乱戦になります。どれだけ気付かれずに敵の数を減らせるか、乱戦になったときにちゃんと逃げ切れるか、各個撃破できるか、といった要素があり、緊張感ある戦いが強いられます。
ステルス状態では定石的な攻略ルートがありますが、ちょっとしたミスで乱戦状態になります。この切り替わりは燃えます。アツいです。ゾンビとなっている「感染者」の習性を利用して、一箇所に集めて一気に火炎瓶で焼くなど、少ない物資をやりくりする緊張感もたまりません。
「感染者は、その症状の進行によって、だんだん目が見えなくなる代わりに聴覚が発達する」という設定も、ステルス/乱戦という戦闘部分のゲーム性とマッチしていて非常に良いと思いました。
<一本道なのに「やらされている感」がない>
戦闘パートでは少ない弾薬や物資をどのようにやりくりしていくかはプレイヤーに任されています。同じようにプレイしているつもりでも、弾薬消費量の違いなどで展開が毎回異なります。また、ムービーシーンは必要最低限であり、ストーリーの大半がキャラクター操作中に進展するため、「やらされている感」がほとんどありません。逆にいえば、コントローラーから手を離して一息する暇がほとんどありません。疲れます。
「1周目はエリーのほうを見ずに会話が進んでいたけど、2周目はエリーの表情や動きを確認しながらストーリーを進めていた」
これができるということがどれだけすごいことか、理解していただけますでしょうか……!?
<ロードのなさ>
起動後に長めのロードをしたあとは、ずっとロードなし。すばらしい。没入感すごい。映画の撮影技法である「長回し」を意識しているそうです。やめどきがまったくわからない。
<空気を読んだ自然な翻訳と声優陣の演技>
いかにもティーンなエリーの言葉遣い、多くを語ろうとしないジョエルなど、雰囲気も含めて自然に翻訳している上に、声優陣との連携も素晴らしい。英語の発声に合わせて、日本語をしゃべっているので、口の動きに違和感がない。
日本語音声・英語音声を両方プレイすると、日本の吹き替え技術の凄さみたいなものを感じます。吹き替えが素晴らしいです。吹き替えにお金かけてくれたことに感謝します。
そして、山寺宏一さんですよ。ジョエル役の声優の熱演がすごい。
一周目を終えたあとに、二周目のオープニングをもう一度だけやってみてください。オープニングとエンディングの一部のシーンが綺麗な対比になっていることに気づくと思います。山寺さん演じるジョエルの声に年齢差があることも、はっきりわかります。もう、号泣です。
<苦手な人も頑張れるアツいマルチプレイ>
海外のゲーマーがマルチプレイ動画内で「これって、本当の意味でTPSじゃないよね。ステルスゲームでもあるし、格闘ゲームでも、物資集めゲームでもある」と語っていましたが、そのとおりだと思います。
手に入るものを工夫して使って何とかして生き残るというこのゲームのコンセプトを活かした作りになっています。
そうしたコンセプトが活かされているから、FPSやTPSが苦手でも、それなりに頑張れて面白い。もちろんそうしたシューターゲームが得意な人には勝てませんが、立ち回りを工夫することで一矢報いることができるのがいい。味方にいる上手い人のサポートに徹することもできます。プライベートルームでフレンドとワイワイやるのにも向いています。(※当初は、格闘や火炎瓶・爆弾が非常に強かったのですが、アップデートで徐々に弱体化され、より銃撃戦で勝敗が決まりやすいバランスに変更されています)
追加のDLCマップは、既存マップに比べると、凝られた作りになっており、若干蛇足感がありました。逆にいうと、既存マップだけでも十分楽しめます。一方で、追加のDLCマップはストーリーで訪れた場所がアレンジされたものなので、既存マップにはない感慨深さがあります。「郊外」は、ストーリー内での会話とその後の展開を思い出してしまい、ちょっと切なくなりました。
BAD/REQUEST
・絶対見つかってるだろ?という味方NPCのお粗末な動き
・表示のバグ、フリーズは他のソフトより多め
・イベント発生フラグがシビアで気づいたら通りすぎて無効になってしまっている場合が多く、意識しないと会話イベントなどの回収ができない
などなど、非常に丁寧に作られてはいますが、やはり気になる点はあります。
COMMENT
<エンディングの満足感>
このゲームが好きで好きで、開発者のインタビューもチェックしていますが、インタビューの中で興味深い話がされていました。
テストプレイで難易度を調整していた時に、簡単な方向に設定すると、エンディングの満足度が上がったそうです。確かに、高難易度で苦労しながらクリアした場合、「あれだけ苦労したのに、このエンディングはちょっと……」と思う気持ちはよくわかります。
当初の設定では障害物を透視して敵の行動を見えるようにする「聞き耳」がなかったそうです。クリア後に選べる最高難易度のサバイバルモードと同じ状況です。サバイバルモードは2周目以降で敵の配置と行動パターンを知っているからこそ成立する難易度なので、相当難しかったのだろうと思います。
話を戻します。エンディングです。たしかに、スッキリしないエンディングです。しかし、納得感はあります。「ベストじゃないけど、あれ以外、ないだろう」と思えるものでした。最後の二人の会話後に入るエンディングテーマ「The Path(A New Beginning)」の余韻が素晴らしいのは、あの終わり方だからこそだと思います。
難易度調整も含め、ほんとうにうまく作ってあります。「PS3時代の有終の美を飾る最高傑作」というメディアの評価に異論はありません。
最初にプレイしたのは、ほぼ1年前ですが、こんなにも長くプレイ後の美しい余韻が残るゲームは初めてです。おそらく10年後になっても、この余韻を思い出せるでしょう。素晴らしいゲームです。このゲームをやるためだけにPS3を購入してもいいぐらいだと思います。そして、今後、プレイするゲームの評価のハードルを高めてしまった罪作りなゲームでもあります。