さて、09年春だったか、国内外のレシプロ飛行機野郎たちの期待を一心に集めて登場したのが本作品『IL-2 Sturmovik Birds of Pray』で、まさに期待通りの大傑作となった。
本作がまず素晴らしいのは、グラフィックの美しさ、そして機体の飛行感というか浮遊感というか、これが実にスムーズで本当に空を飛んでいるかのように無理がない、と思えることである。それは、本作と同時期に発売になった同じWW2フライトシューティング『Heroes Over Europe』の、まるで画面に機体の絵がペタリと貼り付いて上下左右に揺れているだけ、みたいな稚拙な動きとは対極の造りとなっている。
GOOD!
WW2物のPS3飛行機シューティングゲームといえば、UBIから出た「ブレイジングエンジェル」2作品くらいのもんで、それは戦史重視のリアリティ追求派にはややカジュアル過ぎる内容だった。とはいえ、マルチプレイでは海外国内プレイヤー入り乱れてのクラン戦でしばらく楽しませて貰って、元はしっかりと取れた。
さて、09年春だったか、国内外のレシプロ飛行機野郎たちの期待を一心に集めて登場したのが本作品『IL-2 Sturmovik Birds of Pray』で、まさに期待通りの大傑作となった。
本作がまず素晴らしいのは、グラフィックの美しさ、そして機体の飛行感というか浮遊感というか、これが実にスムーズで本当に空を飛んでいるかのように無理がない、と思えることである。それは、本作と同時期に発売になった同じWW2フライトシューティング『Heroes Over Europe』の、まるで画面に機体の絵がペタリと貼り付いて上下左右に揺れているだけ、みたいな稚拙な動きとは対極の造りとなっている。
また飛行モードも、アーケード、リアリティ、シミュレーションと3段階に分かれており、本格的フライトシミュも楽しめるという贅沢な内容も素晴らしい。自分はトラストマスター社のジョイスティックを使っているが、リアリティ以上のモードではジョイスティックが是非モノ。PS3のコントローラーでは速度の維持と機体姿勢の保持が困難で、すぐに失速墜落してしまう。
ただしリアリティ以上の条件で獲得する数種のトロフィーは、通常のコントローラでもクリアは可能である。
とにかく、WW2のレシプロ機が大好きという方にはぜひお勧めしたい作品。本作はヨーロッパ戦線がテーマだが、ぜひ太平洋編を出してもらいたいもんだ。
BAD/REQUEST
現時点では条件が緩和されたかもしれないけれど、全機体および武装のアンロックは忍耐につぐ忍耐の荒行で、辛かった。
特に辛かったのは爆撃機・攻撃機系の武装のアンロック。マルチプレイの、しかもマップにある敵拠点・トーチカの爆砕数が条件だったんだけど、その拠点はB-17以外の単発機では1回爆弾落としたくらいでは簡単に潰れない。KAMIKAZE ATTACKだと3回突入してやっと1基破壊できるというのが分かって、延々とそれを繰り返した。ただし1回10分のマッチで潰せる数は上手くいって3基(リスポン地点から9回特攻をかける計算、目標までの所要時間が1突入あたり1分)なので、アンロック条件である20基破壊とか30基破壊とかとなると、まさに「耐え難きを耐え」って感じですよ。それも一機体だけならともかく、何種類も機体があるんですから。
それとシミュモードでのマルチプレイは、相当なトレーニングを積まないと猛者には勝てません。とにかく機体の姿勢を保つだけでも大変で、逆にそれだけ「汲めども尽きぬ味わいがある」と言えそうです。
COMMENT
初代PS3+ヴィエラ(フルハイ倍速37型)+PS3コントローラーで、トロフィー100%コンプ。
本作は、コンシュマー機で気軽にWW2フライトシミュレーションを楽しみたいという方にお勧めの傑作だと思います。クランのメンバーはいまだにリアリティモード以上でマルチプレイを楽しんでいるようです。私は、トロフィーコンプした時点で燃え尽きた、という感じ。
なお、P-47サンダーボルト+Ta-152H-1の機体と追加ミッションを含むADD-ONだけど、ミッションはサクサクとあっという間に終わってしまうし、追加トロフィーもなし。また自分の場合はすでにTa-152H-1をアンロックしていたので、新機体はP-47だけであまり有難味は無かった。ただ、新ミッションにはB-17を狙うMe-262なんぞを迎撃するシチュエーションがあるので、コマンド・ノヴォトニーやJV44などに関心がある戦史派にはタマラン内容ではあります。