PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

～戦闘面～
まず一番大きいのが、2Dに近い直線+フリーランだったテイルズ過去作から一新、
ほぼ空間的な3D戦闘になっていること。これに関しては賛否両論だと思う。

また、特技(過去作で言う通常攻撃)→天響術(要するに詠唱術)→奥義(過去作での術技)
という三すくみの関係になっており、戦略的な面白さも増している。
その他にも細かなテクニックが多彩(石碑という形でフィールドにチュートリアルがある)で、
なかなかやり込みがいがあると思う。

さらに、2人のキャラを１人に合体する「神威」という新システムも、
特技や奥義を使う相手には強いが天響術には弱いという特性から万能ではなく、
使いどころが求められる仕様で面白味がある。
逆に天響術を使う相手には神威せずに特技を・・・といった具合だろうか。
「戦略的な面白さ」という点ではなかなか面白いゲームだと思う。

あとはエンカウント、さらにイベント戦闘も含めてシームレスに展開すること。
これはなかなか斬新で良い点と言えるだろう。

～ストーリー～
なかなか良いのではないかと思う。
少なくとも前作のTOXよりは面白いと感じた。
リアリティ(和ゲーに求めるのは筋違いかもしれないが)があり、心理描写もきちんとしている。
イベントがシームレスに行われるのも感情移入できた理由の一つかもしれない。
サブイベントにもボイスが入っているのも○

～グラフィック～
アバターがかなり綺麗。シャイニングレゾナンスよりも良いと思う。
「パッケージ表紙のイラストが微妙･･･」という人もいるかもしれないが、
3Dモデリングに関しては文句無しだろう。
フィールドも過去作と比べるとかなり広くなり、絶景と言えるような場所も多い。

～サウンド～
これに関しては過去作でも群を抜いてるのではないかと思う。
壮大で重厚な音楽から、テンポの良い戦闘BGM、テイルズ「らしい」音楽まで様々。
文句なしの5点と言えるだろう。

BAD/REQUEST

～戦闘面～
戦闘が酷評される一番の理由がこれだろうが、戦闘時のカメラ視点がかなり悪い。
壁際に寄るとキャラ視点ではなく一人称視点になってしまうことすらある程だ。
これに関してはコナミのカメラ特許が問題なのだろうが・・・まあ脱線するのでここでは置いておく。
また戦闘システムが一新された影響なのか敵との間隔を把握しづらく、ミスることもしばしばある。
戦闘時の移動速度が遅いのも難点。
それ以外の面でも、総合的に覚える術技(特に天響術)の数も少なく戦闘が単調になりがち。
戦闘自体悪くはなく、むしろ面白いが、立体戦闘としてはまだ未完成だと言えるだろう。

～グラフィック～
PS3のスペックの限界なのかもしれないが、フィールドのオブジェクトを完全に表示しきれない。
広大なフィールドだと中途半端な距離で敵やオブジェクトが表示されたりする。
できればPS4で出してほしかったものだ。

～フィールド～
今回かなりフィールドが広くなった影響で、移動がかなり面倒になった。
移動速度も遅く、またマウントも存在しないため移動にかなりの時間を要する。
セーブポイント移動もかなりのゲーム内マネーを要するため安易には使えない。
これが洋ゲーのオープンワールドであれば探索が面白いのかもしれないが、
ただ広いだけではイライラするだけだ。
探索の面白さとして宝箱復活や薬草(セージ、サフランなど能力アップアイテム)などが
あるのかもしれないが、それだけというのは流石に無茶があるだろう。
フィールドを広くするならせめて突発的なイベントやクエストなどを用意してほしかった。

COMMENT

総評としては3,5点と言ったところか。
ストーリーと音楽面に関しては文句はないが、立体的になった戦闘がまだまだ未完成なのは否めない。
修正パッチでカメラワークが改善されればいいのだが・・・
今までのテイルズシリーズでシステム面が大きく修正されたパッチは殆んどないため、
あまり期待はできないような気がする。カメラが修正されれば文句なしの4点だが。
まあどちらにしても、これだけスマホゲーが流行っているガラパゴス日本の中で
これだけのクオリティの和ゲーは少ない。今後も期待できる作品と言えるだろう。