【PS3】METAL GEAR RISING REVENGEANCE(メタルギア ライジング リベンジェンス)
発売元 | コナミデジタルエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-02-21 |
価格 | 6980円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクション ■ プレイ人数:1人 ■ プレミアムパッケージ版:9,980円 【METAL GEAR RISING REVENGEANCE SPECIAL EDITION】 ■ 発売日:2013/12/06 ■ 価格:2,480円 通常版にDLCを同梱した廉価版です。 |
GOOD!
○音楽
今までのメタルギアシリーズと比べて、戦闘に特化した今作の雰囲気を見事に盛り上げる役割を果たしていた。シーン毎のBGMの選択は見事であると言える。
○戦闘システム
『斬る』ということを重視したシステムがきちんと機能している。相手を文字通り『切り刻む』ということがこれほど体感できるゲームを、私は他に知らない。
○メタルギアシリーズとしての位置づけ
今まで『隠れて行動する』ということをメインテーマにしていたメタルギアシリーズ。その性質のため、普通のアクションゲームであるような『暴れる』感覚はあまり体験できなかった。
このゲームは、今までのメタルギアシリーズで解消されなかった「あそこでああいうふうに暴れられたらなぁ」と言うようなアクションゲームユーザーの欲求を満たすような役割を果たしたと言えると思う。
そう言った意味で、メタルギアの名を冠したこのような作品が出た意味は大きいと思う。
BAD/REQUEST
○独自性
確かに『切り刻む』ということにかけては他の追随を許さない出来に仕上がっているとは思う。
しかし、その他の『斬る』というアクションにおいては、正直言って他の剣激をメインとするアクションゲームと比べて、なにか特徴的なものがあるとは言えない。むしろ他の分野でのソフトが多い分、焼き増しをしてしまったような感覚を覚える。
○熱中度
ひたすら『斬る』ことを目的としているため「どれだけダメージを受けなかったか」以外にやり込む要素が無いように思える。今までのメタルギアシリーズにあった様々な遊び方ができるという点が、今回は皆無と言っていい。コンボもほぼボタン連打がメインなので、単調な印象を受ける。やり込みが可能な要素がほぼ無いと言える。
そして、次に記述する快適さにも問題があるため、熱中できないという点も見過ごせない。
○快適さ
・まず第一に、ゲームシステムが本格的な3Dアクションゲームであるのに、回避動作が乏しいということが挙げられる。相手の攻撃は「シノギ」と呼ばれる防御で受け止めることができるが、それ以外の相手の攻撃に対処する方法が、通常移動モーションしか用意されていない。
相手を斬るときのアクションはスピード感のある優れたものであるのに対して、防御不可の攻撃に対処する際は、非常に鈍重なスピードでの行動となる。
この落差が、爽快感の欠如にもつながり、また戦闘行動のバリエーションの貧困さにもつながっている。
・随所で登場するQTEも、気持ちをしらけさせる要因となっている。何のために挿入されているのかよくわからないシステムである上、急に出てきて失敗すればダメージ、悪くて即ゲームオーバーというこのシステムは、ストレスの原因となっている。
・そして操作の不確実性。本作の特徴の一つである『斬撃モード』であるが、スティックで入力した場合、これがその通りの行動を行ってくれない。その入力と行動のズレを認識し上手く使えるようになるまで、多くの時間を要する。
この『斬撃モード』はゲームシステム全体の中でも重要なものであるのに、このような欠陥があるのは、アクションゲームとして大きな問題である。
・カメラワークも、ここぞという時に悪くなる。
特にステルス性が要求される場面で、カメラがあらぬ方向へ右往左往し、結果的に敵の行動が認識できなくなるという状況が生じる。
戦闘中であってもカメラワークの悪さは健在で、そのために受けなくても良かったような攻撃を受けてしまうこともしばしば。
○敵の行動
これは快適さにも直結する問題であるが、敵との純粋な接近戦を楽しめる機会がすくない。敵と刃を交わし、接近戦を行っている最中に、画面外から突然遠距離攻撃が行われることが多々ある。
プレイヤー側にも一応遠距離武器は存在するが、あくまで補助的なものであり、1回のステージ中に何度も使えるものではない。
そのためこのような画面外からの攻撃によって、敵との接近戦が中断されてしまうということが、ほぼすべての戦闘でありえる。
ボス戦においても同様で、ボスキャラ以外の横槍が入るというパターンが半分を占めている。
このような要素は、攻撃に一連の流れを作るコンボの意味を薄くしていると言える。
その結果「隙を見てちょこちょこ斬る」という、爽快感とは程遠いプレイが要求されることもしばしば存在する。
○ストーリー
前半は比較的今までのメタルギアシリーズを踏襲した流れだと思えたが、終盤、特に最終ステージでの展開が、全く別のゲームのように感じられるほど突飛なものとなっている。
そう言った意味で一貫性のない展開である。
○コンセプト
戦闘を重点的に追求したゲームかと思いきや、ところどころステルス性を要求される場面が存在する。
力押しで進めることはできるが、それゆえになおさら、ステルス行動の意味がわからなくなっている。
とりあえずバレないようにゲームを進めて、いざバレてしまったらとにかく切り伏せる。
一体どこに主軸を置いているのか、わからなくなるような状況が少なからず存在する。
COMMENT
一部の光る部分は認められるが、全体としては駄作と言わざるを得ないだろう。
アクションゲームとしてシステム上欠落している部分があまりにも多い。
ファンディスク的なものとして見るのがいいように思える。