シリーズ未プレイです。 ●オリジナリティ・熱中度・満足度 戦闘システムがすばらしいの一言に尽きます。 敵の強さに対する攻撃と回避と防御のバランス感覚が絶妙で、最初は敷居の高さを感じますが、慣れてくればそれが悪魔を撃破する手応えにかわって、面白いです。 レベルが上がり、用意周到に仲魔を準備すれば力押しもできますが、凶悪な大ダメージ技を連発される事も多く、エンカウント率も高く、経験値稼ぎも必要で、かなり多くの戦闘をこなさないと行けないにも関わらず終始ダレる事がありませんでした。 上手くなると、華麗な剣術と体術で敵を翻弄するイケメンなライドウを自分が動かしているという、何とも言えない満足感があります。 敵も多彩な攻撃方法で、しかも画面内をワープしながら縦横無尽に動き回りますが、仲魔が瞬時にワープして追尾&攻撃を行うので、敵を見失い難いところも良いです。 ガードしていればガードの向きに関係なく精神攻撃なども含めた全方位からの攻撃をガードできるのも扱いやすくスピーディーでストレスの無い戦闘が実現できている要因だと思います。 クリアすると、敵が堅くなったり、その他色々と難易度があがって2周目に再挑戦できるKING葛葉ライドウモードもあり、更にやりごたえあり。 ●ストーリー 特定の登場人物の質問に対するライドウの選択の結果によってLaw、Neutral、Chaosの属性が設定されていて、それによってストーリーの進行が微妙に変化します(全体的には一本道ですが、登場人物の台詞や使役できる仲魔に差が生まれます)。 Lawが良く、Chaosが悪いとかそういう話ではないのは女神転生っぽい所です。なので、3っつの内どれがベストエンドという訳でも無いようで、ストーリーの枝葉全部を把握したければ最終的には3週する事になります。 帝都と田舎を又にかけ、征くはライドウ。 行く手を阻むは未来を掛けた人の業。 敵を切り伏せ己が掴む未来は果たして……。 一本道ながら、盛り上がるところは盛り上がります。 登場人物は憎めない奴ばかりで、気持ちの良いラストでした。 ●サウンド オープニングテーマが良いですね。 魔神登場の音楽も好きです。 全体的にまとまってて良いんじゃないかなと思います。
●ストーリー進行上のサポート不足とストーリー進行の仕掛けの不満 探偵手帳があるのに、実際に書かれているのは「○○とは?」といった用語解説が殆ど。推理とか、次の行動(イベント先)を促すヒントが殆ど手帳に書かれないのはいかがなものか。 おかげで、ふんふんと聞いていて「あれ? で、これからどうすりゃいいの?」 と途方に暮れる事がサブストーリーを含めて何カ所もありました。 しかも、読み飛ばしたり、3日空けて再開しようとしたときに細かい指示やヒントを貰える人が居ません。手帳にも書かれません。名も無き神社の前の人がちょっとくっちゃべるぐらい。 ●属性分岐が「性格判断+悪魔オマケ付き」にしかなってない オブリビオンほど細かく指示して行動として促してくれとまでは言いませんが、台詞ではなく、実際の行動の結果として属性変化するイベントがもっと、見た目にハッキリと自覚できるぐらい大量に欲しかったです。 これでは、RPGではなくYES/No性格判断です。ラストに到達した時のその属性であるが故に巻き起こる感情に「深さ」が全く足りません。 別件依頼が、お使いとか気になるところ総当たりという推理も減ったくれもないものばかりでつまらなかったので、そういった選択を行動で迫る話ばかりにして欲しかったです。 ●会話メッセージ表示に「一瞬で表示」がない。 台詞はボイス無しだし、ボイスないので台詞を読むテンポが悪く、テンポ良く飛ばすと、どこが重要だったのか、赤文字以外はよくわからない。で、結局どこ行ってなにすりゃいいの? という変なストレスがたまります。△か○ボタン連打推奨なら、メニューで一瞬表示可能にして欲しかった。 ●マップ細切れでまっすぐ進めない。 細かく視点がコロコロ変わるので、まっすぐ進めません。 酷いと、カメラの切り替えのせいで普通に角を曲がりたいだけなのに、元来た道に戻って来ちゃったり。 ●悪魔会話はもうちょっと何とかならなかったのか 敵とのレベル差まったく無関係で強い敵からも弱い敵からもいきなり不意打ちで殴られて、話し方が気に入らないと殴られて、さっさと倒したいのに話しかけられて。 会話もL1+R1同時押しとかで自動で問答無用戦闘モードになる様な機能が欲しかったなあと思います。 ●ヒロ右衛門は全キャラに自動でくっつけて 悪魔が「道端のアイテムを適当に拾う」というこのスキルが自動でくっつかないが為に、一々キャラ切り替えでめんどくさい事に。 気に入った戦闘キャラと一緒に歩きたいのに歩けない一番の理由になってるのが不満です。ヒロ右衛門や高嶺の花とかをくっつけた移動探索専用の悪魔つくったりするのがかなり馬鹿らしいです。
●グラフィック 狙ってるんだろうとは思いますが、ちょっとデザイン的に大正モダン的なマネキンという感じがします。 わざと人間くさくない造形にしているとでもいいますか。 デビルサマナーだからこれで良いのだといわれたら、まあ、そうかもとも。 ●難易度 攻略情報全く無しでクリアできる難易度を1として、それを「簡単の基準」として評価しました。 メインストーリーは2章に1カ所ぐらいで、所々、妙に難しい移動先や謎解きを指示される事がありました。 自力でクリアしようとする人は、数カ所のどうしたらいいか判らない行き詰まる部分を見つけられると思います。戦闘はレベルが解決してくれる部分もあるので、よほどアクションが大の苦手という人でもない限りは、歯ごたえある戦闘が楽しめると思います。 プレイ環境:PS3+松下Viera(TH-26XL70)26インチ HDMI接続(ゲーム時の解像度不明) 1周目Law属性でクリア。クリア時間は107時間でした。 これからKINGモードで2周目突入です。 悪い点の方が字数が多くなりましたが、内容的には欠点を凌ぐ面白さをもったRPGだと思います。ペルソナ4といい、ライドウといい、今年のアトラスRPGは一体どうしたんでしょう。 悪魔にでも憑かれてるかの様な完成度に驚きを隠せません。 欠点については、どっちかというと「ライドウvsアバドン王の欠点」というよりは、「PS2ゲームの表現手法のこれが限界なんだな」という感想を強く持ちました。
GOOD!
シリーズ未プレイです。
●オリジナリティ・熱中度・満足度
戦闘システムがすばらしいの一言に尽きます。
敵の強さに対する攻撃と回避と防御のバランス感覚が絶妙で、最初は敷居の高さを感じますが、慣れてくればそれが悪魔を撃破する手応えにかわって、面白いです。
レベルが上がり、用意周到に仲魔を準備すれば力押しもできますが、凶悪な大ダメージ技を連発される事も多く、エンカウント率も高く、経験値稼ぎも必要で、かなり多くの戦闘をこなさないと行けないにも関わらず終始ダレる事がありませんでした。
上手くなると、華麗な剣術と体術で敵を翻弄するイケメンなライドウを自分が動かしているという、何とも言えない満足感があります。
敵も多彩な攻撃方法で、しかも画面内をワープしながら縦横無尽に動き回りますが、仲魔が瞬時にワープして追尾&攻撃を行うので、敵を見失い難いところも良いです。
ガードしていればガードの向きに関係なく精神攻撃なども含めた全方位からの攻撃をガードできるのも扱いやすくスピーディーでストレスの無い戦闘が実現できている要因だと思います。
クリアすると、敵が堅くなったり、その他色々と難易度があがって2周目に再挑戦できるKING葛葉ライドウモードもあり、更にやりごたえあり。
●ストーリー
特定の登場人物の質問に対するライドウの選択の結果によってLaw、Neutral、Chaosの属性が設定されていて、それによってストーリーの進行が微妙に変化します(全体的には一本道ですが、登場人物の台詞や使役できる仲魔に差が生まれます)。
Lawが良く、Chaosが悪いとかそういう話ではないのは女神転生っぽい所です。なので、3っつの内どれがベストエンドという訳でも無いようで、ストーリーの枝葉全部を把握したければ最終的には3週する事になります。
帝都と田舎を又にかけ、征くはライドウ。
行く手を阻むは未来を掛けた人の業。
敵を切り伏せ己が掴む未来は果たして……。
一本道ながら、盛り上がるところは盛り上がります。
登場人物は憎めない奴ばかりで、気持ちの良いラストでした。
●サウンド
オープニングテーマが良いですね。
魔神登場の音楽も好きです。
全体的にまとまってて良いんじゃないかなと思います。
BAD/REQUEST
●ストーリー進行上のサポート不足とストーリー進行の仕掛けの不満
探偵手帳があるのに、実際に書かれているのは「○○とは?」といった用語解説が殆ど。推理とか、次の行動(イベント先)を促すヒントが殆ど手帳に書かれないのはいかがなものか。
おかげで、ふんふんと聞いていて「あれ? で、これからどうすりゃいいの?」
と途方に暮れる事がサブストーリーを含めて何カ所もありました。
しかも、読み飛ばしたり、3日空けて再開しようとしたときに細かい指示やヒントを貰える人が居ません。手帳にも書かれません。名も無き神社の前の人がちょっとくっちゃべるぐらい。
●属性分岐が「性格判断+悪魔オマケ付き」にしかなってない
オブリビオンほど細かく指示して行動として促してくれとまでは言いませんが、台詞ではなく、実際の行動の結果として属性変化するイベントがもっと、見た目にハッキリと自覚できるぐらい大量に欲しかったです。
これでは、RPGではなくYES/No性格判断です。ラストに到達した時のその属性であるが故に巻き起こる感情に「深さ」が全く足りません。
別件依頼が、お使いとか気になるところ総当たりという推理も減ったくれもないものばかりでつまらなかったので、そういった選択を行動で迫る話ばかりにして欲しかったです。
●会話メッセージ表示に「一瞬で表示」がない。
台詞はボイス無しだし、ボイスないので台詞を読むテンポが悪く、テンポ良く飛ばすと、どこが重要だったのか、赤文字以外はよくわからない。で、結局どこ行ってなにすりゃいいの? という変なストレスがたまります。△か○ボタン連打推奨なら、メニューで一瞬表示可能にして欲しかった。
●マップ細切れでまっすぐ進めない。
細かく視点がコロコロ変わるので、まっすぐ進めません。
酷いと、カメラの切り替えのせいで普通に角を曲がりたいだけなのに、元来た道に戻って来ちゃったり。
●悪魔会話はもうちょっと何とかならなかったのか
敵とのレベル差まったく無関係で強い敵からも弱い敵からもいきなり不意打ちで殴られて、話し方が気に入らないと殴られて、さっさと倒したいのに話しかけられて。
会話もL1+R1同時押しとかで自動で問答無用戦闘モードになる様な機能が欲しかったなあと思います。
●ヒロ右衛門は全キャラに自動でくっつけて
悪魔が「道端のアイテムを適当に拾う」というこのスキルが自動でくっつかないが為に、一々キャラ切り替えでめんどくさい事に。
気に入った戦闘キャラと一緒に歩きたいのに歩けない一番の理由になってるのが不満です。ヒロ右衛門や高嶺の花とかをくっつけた移動探索専用の悪魔つくったりするのがかなり馬鹿らしいです。
COMMENT
●グラフィック
狙ってるんだろうとは思いますが、ちょっとデザイン的に大正モダン的なマネキンという感じがします。
わざと人間くさくない造形にしているとでもいいますか。
デビルサマナーだからこれで良いのだといわれたら、まあ、そうかもとも。
●難易度
攻略情報全く無しでクリアできる難易度を1として、それを「簡単の基準」として評価しました。
メインストーリーは2章に1カ所ぐらいで、所々、妙に難しい移動先や謎解きを指示される事がありました。
自力でクリアしようとする人は、数カ所のどうしたらいいか判らない行き詰まる部分を見つけられると思います。戦闘はレベルが解決してくれる部分もあるので、よほどアクションが大の苦手という人でもない限りは、歯ごたえある戦闘が楽しめると思います。
プレイ環境:PS3+松下Viera(TH-26XL70)26インチ HDMI接続(ゲーム時の解像度不明)
1周目Law属性でクリア。クリア時間は107時間でした。
これからKINGモードで2周目突入です。
悪い点の方が字数が多くなりましたが、内容的には欠点を凌ぐ面白さをもったRPGだと思います。ペルソナ4といい、ライドウといい、今年のアトラスRPGは一体どうしたんでしょう。
悪魔にでも憑かれてるかの様な完成度に驚きを隠せません。
欠点については、どっちかというと「ライドウvsアバドン王の欠点」というよりは、「PS2ゲームの表現手法のこれが限界なんだな」という感想を強く持ちました。