【PS2】スーパーロボット大戦Z レビュー
発売元 | バンダイナムコゲームス (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2008-09-25 |
価格 | 8379円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:シミュレーションRPG ■ プレイ人数:1人 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 3pt | 5pt | 2pt | 2pt |
78pt
GOOD!
■オリジナリティー(5点)
たくさんのロボットアニメのキャラ、機体が出る上にオリナルユニットもいるので、ストーリーが微妙と思いましたが・・・、最高です。
その上に戦闘アニメのセリフでは、スパロボでしか言わないセリフがあります。
SEEDでムウvsシンでステラを死なせた事を言う二人。カミーユの攻撃をシンが援護したら専用セリフが出る等、仲の良いキャラ同士だとシリーズを越えた共闘感は最高です。
特にネットで騒がれていた「SEEDはキラが主人公」が、ちゃんと「シンが主人公」というストーリーの出来栄えで、敵になってもシン好きの自分が納得する話。味方になったら成長振りはまさに「真の主人公」です。
■グラフィックス(5点)
最初は微妙・・・と思ってαシリーズを見直したら素晴らしい変化で思い出補正が本当にあるとは知らされるほどの出来栄えです(笑)
特に原作を中心に動く為に「撃墜時も原作通りです」SEEDガンダムだとPS装甲が切れてから爆発。ターンXの場合は月光蝶の光が出るなど千差万別です。
■サウンド(4点)
BGMは「これで戦闘BGM聞きたかった!」という音楽が多数あったのが残念。
しかし、効果音に関しては満点。誰ですか担当様。本当にお疲れ様です。
■熱中度(3点)
ゲームで選択肢や主人公別に分かれては居ますが話数が多いために途中でめんどくさくなります。
しかしストーリーのおかげで初回では意外な場面で意外なキャラが意外な事をする事があります。
特にシンとアークエンジェル勢の対応により、シンの成長フラグはまさにSEED嫌いでも必見するほどの価値があるほどの熱中さがあります。
■満足感(5点)
とにかく、凄いとしか言えない。
グラヴィオン、キングゲイナー、ゴッドシグマ、バルディオスなど全く知らないシリーズがいましたが、シンとデスティニー目当てで買いましたが、
プレイした事で原作に合わせている事で他のアニメに興味が出ましたし、大図鑑などでどんな展開か「EDを迎えるまでは詳細に書かない」のでスパロボZを楽しめる&キャラがわかるなど最高です。
BAD/REQUEST
■快適さ(2点)
ゲームオーバーになってもその時の状況のままで引き継がれる為に第2話でLV100にする事が可能で誰でもいつかはクリアはできますが・・・、
やはり初心者がやりこみに近いほどの事をしませんから、一度ゲームオーバーになると精神的に諦めが出てしまいます。(特に後半の超広範囲の3回連続のMAP攻撃)
その上シリーズをよくやっていない初心者がパイロット育成すると主人公以外は本当に弱いです。・・・というか弱くしてしまったOTL
COMMENT
初のスパロボでシュミレーションに不安があって買いましたが、やってみたらその考えは吹き飛びました。
ストーリーの充実さ、夢の競演、原作を良い方向に曲げた等、まさに買って後悔しないゲーム。買って後悔する人はシュミレーションではなくアクションの方へ行って下さい。(笑)
とにかく好きなロボット機体が出るだけでやる気が出ますが、いなくなるとやる気が失せるほどのストーリー充実さが最大の欠点ですね。(笑)
ガンダムX、キングゲイナー、バルディオス、オーガス、ザブングル、ビッグオー、アクエリオン、ゲッター、エウレカセブンが好きな人は男主人公から、
ガンダムSEED、Zガンダム、グラヴィオン、マジンガー、∀ガンダム、ゴッドシグマ、ザンボット3が好きな人は女主人公から始めるのをオススメします。
両方とも好きで選べない!という人は女→男がオススメです。
女からだと、男のストーリーが0.1%よくわかるようになります。(微妙すぎる・・・。(笑)
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 5pt | 1pt |
84pt
GOOD!
言うまでもないですが、戦闘アニメが素晴らしくて、よく動きます。
PSのαシリーズを引っ張り出してきて比較してみたら感動しました。技術の進歩はすばらしいです。
戦闘アニメが代わり映えしない、という方は、過去作をもう一度プレイしてみてください。
思い出補正なしで見ると、そのすごさが分かります。
そして、○ボタンで早送り、×ボタンでスキップできるので、最後の決めポーズだけ見たい、などの時も楽です。
セーブやロードが早い。初めて見たときは笑いました。DSなみの早さです。
第2次αと同じような小隊制になっているが、前回のようにコスト性ではないので、自分の好きなユニットだけで小隊を組めるようになったのはかなり嬉しい。
大抵のステージで、強制出撃のユニットを使用しなくてもクリアできる。
(過去作だと、嫌いなユニットも使用しないとクリアできないステージがとても多くてストレスがたまった)
なので、SRポイントを取ろうとさえしなければ、自分の好きなユニットだけを操作して遊べるのは良かった。
レントン、ガロード、ゲイナーの青春トリオの会話イベントが本当に楽しかった。
こういう作品感を越えた会話が、スパロボの一番の魅力だな、とあらためて思わされました。
これだけでも買った価値はありました。
個人的に一番好きな作品がガンダムXなのですが、原作をきちんと見て戦闘アニメを作っているのを感じました。
過去作だと、設定だけを見てアニメを見ずに作ったと思われるものがけっこうありましたが、今作はきちんと手を抜かずに作っているのを感じられて、とても嬉しかったです。
BAD/REQUEST
全体的に音楽が今ひとつだったのが残念。悪いというほどでもないですが、特に何も感じませんでした。
ただ、男主人公の曲には笑わされました。
音声バグは、自分が使うユニットにはなかったのでほとんど気づきませんでしたが、ファンだったら残念だろうな、と思います。
終盤になると敵の数が増えてダレてくる。
(まあ、これはスパロボシリーズではもう当たり前のことなので、たいして気になりませんでしたが)
主人後機以外はやっぱり使えない。
小隊員としては使えますが、小隊長としては使えないので、後ろに下がることになります。
(ただ、PPさえ稼げば、2週目以降は使えるかもしれない)
でも、やっぱり弱いユニットも改造すれば小隊長として活躍できるようにしてほしかった。
COMMENT
スパロボはαからほぼ全てプレイしていますが、個人的には今作は1,2を争う良い出来だと思いました。確かに音声バグや終盤の詰め込みすぎなシナリオなど問題はありましたが、全体的に見ると、快適な操作性やかっこい戦闘アニメで、それらは相殺できる程度のものだったと思います。
特に、フォーメーションの意味をきちんと理解できるようになった時にはすごく面白いと思いました。
シナリオは悪いと言う方もいらっしゃいますが、個人的には良かったと思います。
ただ、ちょっと古くさいノリがあったので、最近の子供には受け入れられないのかもしれないとは思いました。
結局のところ、自分の好きなアニメが少しでもあれば買ってみるといいと思います。
自分はZ、X、∀などのガンダム系が目的で買いましたが、これをプレイした後にキングゲイナーやエウレカセブンを見てはまりました。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 4pt | 1pt | 3pt | 2pt | 4pt | 2pt |
54pt
GOOD!
・戦闘アニメ
シリーズ最高と言って間違いない出来だと思います。
グラフィックは今までのシリーズよりも高い解像度で描かれており、よく3年もかけてよくここまで作ったものだと関心しました。
バンプレストの社員が拘りを持って作っていると言う事もあり、外注作品のスパロボと比べてただ派手派手なだけではなく、原作の味を生かした戦闘アニメやグラフィックの描き方をしている点も非常に好感が持てます。
原作の名シーンを再現したロボットの動きやカットインの入り方、ブレストファイヤーで倒された敵はドロドロに溶けてしまうなどなど拘りが見られる部分は非常に多いです。
また、あまり注目されない部分ではあるのですが今回は背景の書き込み具合も凄いです。
1回、戦闘アニメではなくロボットの後ろに流れている背景にも注目して見ると面白いと思います。
・ゲームバランス
今までのシリーズでヒドくなって来ていた精神コマンドや連発ボスのHPインフレが収まっている。
精神コマンドの数は6つから5つに減らされ、精神ポイントも今までよりずっと少なくなり、
第3次αやOGシリーズのような
「主人公クラスは必ず万能な精神コマンドを6つ揃えている、
マップの最初から最後まで精神コマンドを連発して圧勝する
味方側のインフレに対抗するためにボスのHPは50万」
と言うインフレしたバランスが改善された。
・快適性
今までのシリーズと比較してもとにかくロードが速い!これにはビックリしました。
クイックコンティニューを使えばリセットを押してから一瞬でマップが表示されます。
BAD/REQUEST
・シナリオ&オリジナルキャラ
他の方々と全く同じ内容になってしまうのですが、最悪と言っても良い出来です。
次元振動弾と言う「裏技」とも言うべき代物が、結局は設定をすり合わせる言い訳としてしか使われておらず、次元振動が起こった後の世界観の構築も不十分です。
(その上、グッドエンディングを出したとしても……)
社会風刺のつもりだったのでしょうが中盤の「インターネットで仲間割れ」と言う展開が陳腐かつ超展開過ぎて全く燃えません。
「仲間同士で同士討ちをするシナリオするシナリオが書きたい」と言う構想が先にあったのでしょうが、余りにもそこに至るまでの描写がお粗末です。
そしてオリジナルキャラは敵も味方も一貫して「不愉快」です。
オリジナルキャラの黒マントの人ほど、今までスパロボをプレイして来た中で不愉快な思いをさせられたキャラはいないと断言出来ます。
その上、これらのキャラの思わせぶりな設定はちっとも回収されずにエンディングです。
発売前に「Zは次回作・OG前提ではない」と公言していた寺田Pの発言は何だったんでしょう?
我々は作中のキャラ同様にまんまと「ガセ情報」に踊らされてしまったと言う事でしょうか?
・BGM
ロード時間とアニメーションを進化させた事の弊害なのかも知れませんが、BGMがまるで素人が作った着メロのような低レベルな出来です。
最も酷いものになると「原曲と同じ曲かどうかすらすぐには分からない」有様です。
・小隊システム
第3次αからコスト要素を無くし、フォーメーションを追加したものです。
コストが無くなったので自由な小隊を組めるようになったのは良いのですが、
その恩恵から完全に逆行する形でシナリオ内で味方キャラの離脱や強制出撃が多過ぎます。
何のための自由に小隊が組めるようになったんだ…と思いました。
1話終わるごとに強制出撃ユニットが抜けて穴だらけになった小隊の穴埋めをしなければならないのは悲しいです。
そしてフォーメーションは、第3次αにあったALL攻撃至上のバランスを改善するために導入したと言うのが本当の理由なのでしょうが、フォーメーションが「3すくみ」になっていると説明書では書かれていますが実際にはそこまで明確な差はありません。
単純にALL攻撃を弱体化するために敵にALL攻撃に耐性のある陣形を組ませると言うバランスになっているのがゲンナリします。
・SRシステム
名前を変えただけの熟練度システム…です。
「全部取るのはシリーズ一難しい」
そうなのですが、実際には「○ターン以内に敵全滅」と言う条件がほぼ全てであり、
この条件を満たすためには結局加速要員を小隊の中に入れて全員で突撃するしかありません。
これでは難易度が高いと言うよりもただ最もリスクが高くなる戦法を取らなければSRポイントが取得出来ないと言うだけに過ぎません。
COMMENT
う〜ん…3年ぶりに発表された新シリーズと言う事で期待し過ぎたと言うのもあったのかも知れませんが、『スパロボ』は移植やリメイクも含めてほぼ全作プレイしている自分からすると期待外れもいい所で、ガッカリしてしまう出来でした。
作っている側の新シリーズに向けての意図が透けて見えてしまうような、
そんな薄っぺらい作品になってしまったように見受けられます。
(特に、明らかに1作で完結する気がないオリジナル関連)
戦闘アニメは相変わらず物凄い濃度なのですが、それ以外の部分では「薄い」と言うイメージが非常に強いです。
GOOD!
・戦闘アニメの機体がキレイ
解像度が上がってドット粗が軽減され、見やすくなった。
また、新しく作られたということで、今まで参戦があったものについても飛ばさず見る気になれた。
・キャラクターグラフィックが原作に忠実
機体はディフォルメなので手の入ったものになるが、人物グラフィックは原作に忠実で良い。
(それゆえインターミッション会話で古い作品と新しい作品が隣通しに並ぶと違和感がある場面はあるが、変に手を入れられるよりはマシ)
とくにゼータガンダム勢(宇宙世紀勢)が新訳版ベースだが、作風上劇中でさえ一定しなかったので、かなり新鮮に思える。
一点、原作に忠実で良いという点とは矛盾するが、逆襲のシャアも参戦作品になっていて、唯一その影響が入るアムロも終始新訳ゼータ調なのはゼータガンダム勢(宇宙世紀勢)としての統一感が出て好印象だった。
・コストを気にせず小隊が組める
旧作ではコストのために小隊編成に時間がかかっていたが、その概念が無くなり、インターミッションで何十分も時間を潰さなくて良くなった。
・インターミッションメニューの階層化
どこに何があるか把握するまでは大変だったが、慣れるといちいち見回して手数をかけて選択する必要が無くなって快適に感じた。
BAD/REQUEST
・戦闘アニメのカットイングラフィックが粗め
機体はキレイなのに、カットインが粗めでガッカリすることが多い。
携帯機でもクオリティが上がっている分野だけに残念。
・ご都合主義すぎるストーリー
分類すれば「α外伝系」と言えそうなローテクノロジーだったり、独自色が強い世界観を持つ作品を盛り込んだためか、「スパロボ自体」の世界観基礎ができていない。それゆえ予期せぬ展開は起こるが、「今更?」「今それ?」「いいのかそれで…」というツッコミを入れたくなるような展開が多い傾向で、悪い方に期待を裏切られることが多い。
・いわゆる「バンプレストオリジナル」のストーリーが消化不良
ネタバレになるので濁しますが、主人公とその直接のライバルになる某キャラクター絡みの話が上手く完結も次につながるようにもなっていないと感じる。
・フォーメーションのじゃんけん効果があまり役立たない
用意してあるのに補正等気にしなくても進めてしまう(むしろ気にせずやった方がいい局面が多い)のがもったいない。
ただ、このシステム自体難解な面もあるので、それをフルに使わないとやってけないぞ!というゲームだったらそれはそれで苦痛だが…。
COMMENT
個人的嗜好を考えると、スパロボの今後が心配な一作だった。
BAD/Requestの欄に書いた、「α外伝系」的な作品(∀ガンダム、キングゲイナー、エウレカセブン、ビッグオー)が好きなので参戦は嬉しいのだが、やはりそれらの世界観ゆえにスパロボ側の世界観が歪まざるを得なかったんだろうな、と思うので、出てくれるのはいいが出れば出たで…と考えてしまい、今後の参戦に希望が持てない。
ほとんどの作品はストーリーが消化されたので続編は新しい顔ぶれ、世界観になると思うが、それでZを続ける意味はあるんだろうか…。
引くも地獄。進むも地獄。
消化不良な要素はいくつかあるが、それは別のところでやって、Zはこれで終わらせて新しいものを作ってもらいたいと思う。