オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 4pt | 4pt | 5pt | 3pt | 3pt |
81pt
GOOD!
オリジナリティとして百合要素をあげさせていただきます。ガチ百合は苦手、でも百合要素は好きという自分にとってこれはかなりつぼを付いたゲームでした。おそらくアニメ版の乙女はお姉様に恋してる、恋姫無双、一騎当千の劉備を中心とした蜀の生徒達、ことのはの巫女とことだまの魔女と、などが好きな人なら楽しめると思います(偏っていてすみません)。
グラフィックスとして自分は萌えた、ということでこの点数とさせていただきます。技術的には詳しく分からないのですが、今時の絵に比べて少し古い印象を抱きました。ですが、それぞれのキャラはデザインを含め十分かわいらしいと思いました。
サウンドとして歌曲をあげさせていただきます。女性ボーカル2人、歌詞もライターの方が書いているということで、百合を連想させることに成功していると思いました。かなりはまってます。
熱中度として世界観をあげさせていただきます。キャラ萌えに終始してしまいがちなこの手のジャンルで、十分重厚な世界観があると判断させていただきました。また主人公のキャラもまじめなため各キャラとのやりとりで、萌えに無理矢理持って行くこともなく、自然さを感じました。もっと萌に特化した方がよい、という向きにはこの点はマイナスになるかもしれません。
満足感は今まででプレイしたこの手のゲームの中では、自分的にかなりの上位に位置するということでこの評価とさせていただきます。終盤にかけて大泣きするとか、ギャグが面白すぎたとか、ストーリーが最高だった、ということはないのですが、逆に、そういった要素がなくて初めて好きになったという点を評価させていただきました。個人的な話で申し訳ないのですが、いままで同人は売るだけで、買ったことはなかったのですが、初めて買いたい、と思いました。
難易度。自分は攻略サイトを参考にしてプレイしましたが、参考しなかった場合は難しいと思います。各キャラの攻略ルートに入るだけでもそんなに分かりやすくない気がします。
BAD/REQUEST
快適さは、それほど快適だとは思いませんでした。この手のゲームでは共通部分があるというだけで、こう評価せざる得ないと感じます。アドヴェンチャーゲームのシステムとしてはこんなものだと思います。尚、このゲームでは共通部分が微妙に変化しているため早送りで送ってしまって良いものか悩みました。早送り機能は一度使用すると、似たようなシーンはさっさと飛ばしてどんどん先の展開を知りたいという欲求が強くなり、プレイが雑になってしまいます。この点は1キャラクリア後、多少時間をおいてプレイすれば多少は改善されると思います。このゲームは一晩で一気にクリアするより多少時間をかけてプレイするのがいいかもしれません。尚、ジャンプ機能の追加でアカイイトよりはプレイしやすくなっています。
enndについて。これはアカイイトからそうなのですが、エンディングを迎えた時、え?これで終わり?というあっさりとした終わり方をすることが多々ありました。エピローグも自分としては十分な量があるとは思いませんでした。
COMMENT
アカイイトとぶっ通しでクリアしました。
アカイイトもアオイシロも他の方のレビューを読んでからプレイしたのですが、プレイし終わって自分としてアオイシロが特別劣っているとは思いませんでした。むしろ自分はアオイシロの方が好きです。
クリア推奨順は「保美→汀→カヤ→コハク→ナミ→」でしょうか?
悪い要素で書いた、エンディングのあっさり感、また百合要素の距離感、寸止め感などが同人を読みたいという意欲に繋がっている気がしますが、プレイし終わった後も「これ好きだわ」と思えた自分にとって希有な作品でした。他の方も同様に思うか分かりませんが、このゲームに出会えたことを感謝して評価を終わらせていただきます。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 3pt | 4pt | 3pt | 3pt | 2pt | 2pt |
58pt
GOOD!
■前作アカイイトの世界観を引き継ぎ、古今東西の昔話や神話を散りばめた内容で伝奇物がお好きな方にはおすすめです。
■吸血シーンがさらに官能的に…とのことで、果たして付いていけるかどうか心配でしたが取り越し苦労でした。
■主人公のタイプが前作と違い真面目&行動的なタイプ。とても高校生とは思えないしっかり者。私は好感が持てました。
■前作に比べクリア後特典のミニゲームが増えました。スタッフの心遣いに努力賞を献上します。
■グラフィックは立ち絵、CGとも高レベル&豊富。目立ちませんが背景もしっかり描き込まれています。
■声優さんがマッチしていました。日高のり子さんは従来と違うイメージの役柄で新鮮でした。
BAD/REQUEST
■会っていない人物の名前を知っているなど辻褄の合わないシーンが多く、明らかにデバック不足です。
■結末がご都合主義です。特にグランドフィナーレは最後の展開が腰砕けで、今までの苦労は何だったのと脱力しました。
■前半の展開がスローテンポ。食事メニュー等のどうでもいい描写や、回りくどい言い回しが多く閉口しました。
■表現が多少違う程度の文章が既読認定されずスキップできません。何回も同じ内容を読まされるのにはうんざりしました。
■難解な漢字が盛りだくさんで読むのにひと苦労。せめてルビを振ってほしかったです。
■無駄なエンディングが多すぎます。前作を超えようとする意気込みは伝わりましたが、空回りしているような気がします。
COMMENT
■確かにアカイイトよりもスケールアップしていますが、面白さはダウンしました。素材は良いのに、調理方法や味付けに失敗してしまった惜作というのが正直な印象です。
■前作とは世界観を共有していますが、ストーリーは全く別物なので本作のみを遊んでも差し支えありません。
■とにかく辞書必携のゲームです。漢字のお勉強には良いかもしれません。
例えば私が読めなかった漢字の一例は下記の10問。8問読めれば漢検1級レベルです。
?睛 ?耳朶 ?笊 ?肌理 ?螺子 ?活計 ?紙縒 ?白皙 ?攫う ?晢らか
■音楽はOP曲、ED曲、挿入曲とも雰囲気にマッチしていて印象的でしたが、全体的には普通レベルかと。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt | 3pt | 2pt |
62pt
GOOD!
・主要キャラが、主人公含めほぼ女性キャラで占められていて、男性キャラは数えるほどしか出てきません。いわゆる百合物とは違いますが、独特の世界観があります。
伝奇、神話を扱うストーリーと相まってオリジナリティーは高いと言えるでしょう。
・ストーリーの内容も、序盤はかなり間延び感が強いですが、(詳しくは悪い点で)中盤以降物語が動き出してからは、グイグイ作品に引き込ませる力強さがあり、楽しめました。
・音楽も作品の雰囲気に合ったものが多く良かったです。特にバラード調のボーカル曲が良かったですね。
・システム面は、ジャンプ機能(未読か選択肢まで一気にスキップする機能)が便利でした。が、肝心の既読判定に難が…。(ここも悪い点で)
BAD/REQUEST
・まず、ストーリー序盤のもっさり感はかなりきつかったです。
何かひとつの事が起こると、誰かがうんちくを語り出したり、訳の分からない行動を起こしたりと、確実に脱線して話がなかなか進みません。
確かに、うんちくの中には終盤への伏線になるものもありましたが、もっとシェイプして欲しかったです。
・テキストの既読判定が使えないです。一度読んだ文章でも、(一語一句同じ物でも)ルートが違うだけで、未読と判定してスキップが止まってしまいます。
仕方なく強制スキップで飛ばしましたが、スキップスピードが遅く、いつ本当に初見の文章が出るか注意しながらスキップしなければならないので、非常にストレスが溜まりました。
一度読んだ文章は既読として欲しかったです。
COMMENT
・全体としてはそこそこ楽しめた作品でした。
ただ、悪い点でも述べたとおり序盤の間延び感は相当強いので、その点は要注意です。
中盤以降は、熱い展開が待っているので、そこまで行くとグッと面白くなってきます。
・伝奇物や、アクション物、ファンタジーが好きな方には楽しめると思います。
ストーリーも練りこまれていますので、ストーリー重視の方にもお勧めです。
ただ、日常描写でのうんちくなど結構クドイ部分があるので、くどくど語られるのが苦手と言う人には合わないかもしれません。
GOOD!
・相変わらず分岐図は素晴らしい。
分岐図を見て、選択肢の先を予想して、少しずつゴールを目指して行く。
選択肢の判断基準を作るというのは、この手のゲームには大切な事ですが、実際には判断基準も何も無いゲームがほとんどです。
その結果、攻略情報無しではとてもまともに遊べない、とても意地悪なゲームが多い中、このゲームは良心的に作られています。
次の選択肢に一気に飛べる機能も便利で、スキップの遅さを完全にカバーしています。
さて、これはノベルゲームであり、ストーリーを楽しませるために「あえてシステムを排除したゲーム」です。こういうゲームに対しては、小説や映画などと同じ「物語作品」として扱うべきだと思っています。
そしてその場合、このゲームはあまり面白く無いのです。(続きは悪い所で)
BAD/REQUEST
・話のバランスが悪い。
もう散々言われていますが、前半が恐ろしくゆったりした展開で、後半急に走り出して、落ち着く暇も無くそのままゴール。
これではいけないでしょう。
優れた物語作品というものは、そこの所のバランスを考えて、最初から最後まで飽きさせないように工夫しているものです。
所々で一気に引きつけるギミックを用意しておきつつも、それ以外の所で読者がだれないように上手くバランスを取る。
前作はこれが上手く出来ていたのですが、今回はバランスが悪いです。前半と後半を混ぜて薄めてやっと丁度良い感じです。
・キャラクターのアクが強い。また、話に関係の無い人が多い。
これに関しては、前者よりも後者の方が問題です。なんていうか「ただ暴れさたり、いじらせたりして萌えを誘う為だけに存在している人」が何人かいるのです。
具体的には、シナリオルートが存在しない人全員です。
話の大筋に関係が無い割には、強烈な性格が与えられている。それに何か意味のあるのかと思えば、何も意味が無かったり。
これはもう「ただアクの強いキャラクターを出して、萌えを狙いたかった」としか思えません。全く持ってとってつけたような個性。全く持って無意味な存在。
こんなキャラクターを登場させるから、ギャルゲーがいかがわしいものになるんですよ。
COMMENT
なんて言いましょうか…… 一言で形容するのは難しいのですが、あえて言うならば「普通のギャルゲーになってしまった感じ」と言うのが近いでしょうね。
ダラダラした日常からの急展開によるバランスの悪さ。アクの強すぎるキャラクターによる萌え要素など、前作の良かった点である「真面目なサウンドノベルとしての方向性を目指していて、一般人でも楽しめるように工夫していたバランスの良さ」が無くなってしまった感じです。
これでは、あのアカイイトの続編としては完全に失格です。「真面目に楽しめる良作」から「いかがわしい普通のギャルゲー」に落ちてしまいました。
これはちょっと、前作のバランスの良さが好きだった人には進められません。大人しく受け流しましょう。