吸血鬼を題材としたよくある妖バトル+学園モノAVGですが、吸血鬼が各個体でまったく性質の異なる特殊能力をもっているという設定が、うまく活かされていると思います。戦闘シーンではただハチャメチャに殺し合うのではなく、特殊能力を駆使した知能戦が展開され、これがなかなか面白かったです。敵の能力の死角や弱点を、キレ者の主人公が冷静に分析して応戦するというわくわくする展開で、プレイヤーを飽きさせません。主人公のモノローグや敵との会話で、たくみにプレイヤーの知りたい情報をテキストに自然にちりばめているライターの文章力もかなりのものだと思います。 イベントCGや立ち絵の表情変化が豊富で見ていて楽しいです。OP曲やBGMがゲームの雰囲気にかなり合っているし、主人公以外のキャラの視点になったときには、モノローグや状況説明のテキストにもボイスがあって、プレイヤーを退屈させないようにしてくれています。スキップ機能やクイックセーブ・ロードに回想モードなど、プレイ環境の整備もほぼ完璧です。 主人公はあまり強くはありませんがとても利口で、ピンチの時にも冷静な状況判断のもとに行動するのでかっこいいし、考え方や信念にも共感できるので十分感情移入できます。ヒロインや敵キャラを含めた登場キャラの個性も強烈で、空気キャラはほとんどいません。日常シーンでキャラが複数登場すればほぼ確実に暴走し、ギャグシーンを連発するのでたいへん面白いです。学園でのシーンはもちろん、主人公の自宅にもヒロインたちが何人も住みついているので主人公は心休まる暇がなく(笑)、プレイヤーを退屈させることはありません。 ゲーム中に出てくる選択肢はかなり少なく、ゲーム性はほとんどありませんが、バッドエンド直行の死亡フラグの立つ選択肢がいくつもあるよりマシだと思います。このゲームにはそういった選択肢がまったく出てこないどころか、主人公が死ぬだけの無意味なバッドエンドが存在しないのも個人的に非常によかったです。全体を通しても、先の展開がまったく読めないということはなく、終盤の展開が少しあっさりしすぎかなとは感じましたが、とにかく話のテンポが非常に良いのでやめ時がみつかりません。
好みの分かれるところですが、もう少しグロい絵が多くてもよかったかと思います。ゾンビとか吸血鬼がばんばん殺し合うのに、このくらいでもちょっと迫力不足と感じます。バトルシーンのBGMも、もっとテンションの上がる曲だったらよかったです。また、エンドロールに歌なしというのはさみしいです。 元がPCアダルトゲームということで、登場キャラの言動がやや下品に感じることもあります。また、最終的に主人公はハーレム状態というエンディングがほとんどなので、主人公が特定のヒロインと結ばれるのが好みの人には合わないと思います。 シナリオは本筋ルートが1つに派生ルートが2つという構造になっていて、派生ルートのうち1つはPS2への移植にあたって追加されたもので、新ヒロインも登場します。しかしながら、本筋のルートで苦戦した敵キャラが、新ルートであっさりと倒されているのはどうかと思いますし、エンディング前後の展開も唐突で無理やり感があり、取って付けたような感じは否めません。
数ある萌え+燃えの戦闘系AVGの中でも、個人的に最高レベルだと思います。時間を忘れて一気にオールクリアするまでプレイしてしまいました。 PC版とタイトルが変わっていてわかりづらく、マイナーなタイトルではありますが、かなりオススメできます。
GOOD!
吸血鬼を題材としたよくある妖バトル+学園モノAVGですが、吸血鬼が各個体でまったく性質の異なる特殊能力をもっているという設定が、うまく活かされていると思います。戦闘シーンではただハチャメチャに殺し合うのではなく、特殊能力を駆使した知能戦が展開され、これがなかなか面白かったです。敵の能力の死角や弱点を、キレ者の主人公が冷静に分析して応戦するというわくわくする展開で、プレイヤーを飽きさせません。主人公のモノローグや敵との会話で、たくみにプレイヤーの知りたい情報をテキストに自然にちりばめているライターの文章力もかなりのものだと思います。
イベントCGや立ち絵の表情変化が豊富で見ていて楽しいです。OP曲やBGMがゲームの雰囲気にかなり合っているし、主人公以外のキャラの視点になったときには、モノローグや状況説明のテキストにもボイスがあって、プレイヤーを退屈させないようにしてくれています。スキップ機能やクイックセーブ・ロードに回想モードなど、プレイ環境の整備もほぼ完璧です。
主人公はあまり強くはありませんがとても利口で、ピンチの時にも冷静な状況判断のもとに行動するのでかっこいいし、考え方や信念にも共感できるので十分感情移入できます。ヒロインや敵キャラを含めた登場キャラの個性も強烈で、空気キャラはほとんどいません。日常シーンでキャラが複数登場すればほぼ確実に暴走し、ギャグシーンを連発するのでたいへん面白いです。学園でのシーンはもちろん、主人公の自宅にもヒロインたちが何人も住みついているので主人公は心休まる暇がなく(笑)、プレイヤーを退屈させることはありません。
ゲーム中に出てくる選択肢はかなり少なく、ゲーム性はほとんどありませんが、バッドエンド直行の死亡フラグの立つ選択肢がいくつもあるよりマシだと思います。このゲームにはそういった選択肢がまったく出てこないどころか、主人公が死ぬだけの無意味なバッドエンドが存在しないのも個人的に非常によかったです。全体を通しても、先の展開がまったく読めないということはなく、終盤の展開が少しあっさりしすぎかなとは感じましたが、とにかく話のテンポが非常に良いのでやめ時がみつかりません。
BAD/REQUEST
好みの分かれるところですが、もう少しグロい絵が多くてもよかったかと思います。ゾンビとか吸血鬼がばんばん殺し合うのに、このくらいでもちょっと迫力不足と感じます。バトルシーンのBGMも、もっとテンションの上がる曲だったらよかったです。また、エンドロールに歌なしというのはさみしいです。
元がPCアダルトゲームということで、登場キャラの言動がやや下品に感じることもあります。また、最終的に主人公はハーレム状態というエンディングがほとんどなので、主人公が特定のヒロインと結ばれるのが好みの人には合わないと思います。
シナリオは本筋ルートが1つに派生ルートが2つという構造になっていて、派生ルートのうち1つはPS2への移植にあたって追加されたもので、新ヒロインも登場します。しかしながら、本筋のルートで苦戦した敵キャラが、新ルートであっさりと倒されているのはどうかと思いますし、エンディング前後の展開も唐突で無理やり感があり、取って付けたような感じは否めません。
COMMENT
数ある萌え+燃えの戦闘系AVGの中でも、個人的に最高レベルだと思います。時間を忘れて一気にオールクリアするまでプレイしてしまいました。
PC版とタイトルが変わっていてわかりづらく、マイナーなタイトルではありますが、かなりオススメできます。